クリニックのYouTube・SNS、公開前に誰が何を確認する?院内と制作会社の確認表
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クリニックのYouTubeやSNSを公開するとき、完成動画だけを院内で確認していませんか。字幕は直したのにサムネイルが古い、概要欄の説明が別の治療についてのまま、投稿予約後に修正が入り誰も最終版を見ていない。こうした確認漏れは、制作物を一式で管理することで減らせます。
この記事では、院内広報・医療内容の確認者・制作会社が使える公開前確認表と差し戻しの手順を紹介します。動画、タイトル、サムネイル、概要欄、SNS投稿文、リンク先を同じ版としてそろえ、「誰が、どの版の、何を確認したか」を残すのが基本です。以下の担当分けと工程は編集部による運用例であり、チェック表だけで個々の投稿の適法性を判断できるものではありません。
最初に「公開する一式」をそろえる
確認依頼は「動画をご確認ください」という一言で済ませず、公開時に読者が見る情報をまとめます。動画ファイルだけが更新されると、投稿画面に残った旧版との違いが分かりません。案件名に版番号を付け、確認中の一式を一か所に保存しましょう。
- 完成動画と、音声・字幕を確認できる原稿
- サムネイル、動画タイトル、概要欄またはSNS投稿文
- 案内先URLと、そこで説明している内容
- 医療内容の参照資料名、確認日、確認したい箇所
- 出演・写真・音楽などの利用許諾記録の保存場所
- 投稿媒体、公開予定日時、公開する版番号
例えば「受診の流れ_v03」の動画・画像・原稿をまとめ、修正するときは一式をv04に更新します。「動画だけv04、説明文はv02」という状態を避けるためです。企画をまだ決めていない場合は、医療YouTube・SNSの企画を組み立てる方法から整理すると、確認対象を絞りやすくなります。
院内と制作会社で、確認する役割を分ける
一人の担当者が、医療内容、権利、字幕、投稿設定まで全て判断する体制は続きません。院内の適任者は説明の正確さと院内方針との整合、制作担当者は音声・字幕・画像の一致、運用担当者は掲載箇所とリンク、公開責任者は未解決事項と最終版を確認する、という役割分けが一つの方法です。

少人数の院内では担当を兼ねても構いません。ただし「医療内容を確認した」と「公開画面の設定を確認した」は別の記録にします。確認者が休みの日に自動で公開される予約投稿についても、最終承認が済んだ版だけを予約する運用にすると、責任の所在を追いやすくなります。
医療広告の確認は、動画本体の外まで広げる
厚生労働省の事例解説書第6版は、SNSではプロフィール・投稿・返信、動画サイトではプロフィール・動画・タイトル・概要欄を確認対象として示しています。医療広告に当たるかは誘引性・特定性などを含めて判断します。「医師の個人アカウントだから確認不要」と一律には扱えません。厚生労働省:事例解説書第6版(58〜73ページ)
特に、医療広告で禁止される患者等の主観による治療内容・効果の体験談、治療前後の写真の説明条件、自由診療の治療内容・費用・主なリスクと副作用を確認します。説明を動画外に置く場合も、必要情報が一体的かつ一覧性をもって分かる配置かが重要です。リンクを置いただけで足りると決めつけず、掲載形態と合わせて確認します。同解説書(68〜73ページ)
具体的な原稿は、現行の医療広告等ガイドライン(令和8年3月30日最終改正)と院内の確認方針を照合します。編集担当は自分の判断で医学的な表現を補わず、「この表現の参照資料はどこか」「短くした字幕でも意味は変わらないか」を院内へ質問できる形で残します。
コピーして使える、公開前の7項目確認表
以下の表は、担当者名・版番号・確認日を案件ごとに記入して使うためのひな形です。「確認済み」の欄を最初から埋めず、未確認/要修正/確認済みを分けてください。表の状態欄は空欄にしてあります。
対象 | 確認すること | 主担当の例 | 残す記録 | 状態 |
|---|---|---|---|---|
医療内容 | 原稿と参照資料・院内説明方針が一致するか | 院内の医療内容確認者 | 資料名・該当箇所・確認日 | 記入欄 |
動画・字幕 | 音声との不一致、誤字、編集による意味の変化がないか | 制作担当 | タイムコード・版番号 | 記入欄 |
タイトル・サムネイル | 本体より強い表現になっていないか、旧版が残っていないか | 院内確認者・制作担当 | 確認済み画像とタイトル | 記入欄 |
概要欄・投稿文 | 本体と一緒に必要な説明が読めるか、掲載内容が一致するか | 院内確認者・運用担当 | 投稿プレビュー | 記入欄 |
素材・出演 | 許諾した媒体・期間・用途に収まっているか | 素材管理担当 | 許諾記録の保存場所 | 記入欄 |
リンク先 | 案内内容と一致するか、スマホでも到達できるか | 運用担当 | URL・確認日 | 記入欄 |
最終公開版 | 修正が反映され、未解決事項が残っていないか | 公開責任者 | 版番号・確認者・承認日時 | 記入欄 |
この表は運用管理のひな形です。広告表現の確認欄を独立した院内の基準表に連携させる場合は、基準表の版も記録します。最新版を参照したつもりでも、保存した旧PDFや旧原稿を見ていないかを確認しましょう。
差し戻しは「気になる」ではなく、場所と質問を伝える
修正依頼は、対象、場所、確認したい点、修正後に見直す範囲を一組にします。「言い方が強い」だけでは制作担当者が別の強い表現に置き換えてしまうかもしれません。承認前に、どの情報を残し、どの説明を院内に戻すかを決めます。
記録する項目 | 架空の記入例 |
|---|---|
対象と場所 | 受診の流れ_v03/動画00:18の字幕、サムネイル |
確認したい点 | 字幕の短縮で、受付から案内までの順序が原稿と違って見える |
修正する内容 | 院内で確認した原稿の順序に戻す。サムネイル内の説明も合わせて更新 |
再確認する範囲 | 動画、字幕、サムネイル、概要欄をv04として再確認 |
担当と状態 | 制作担当へ差し戻し/院内再確認待ち |
例は架空の制作案件です。実際の記録に患者の氏名・連絡先などを不用意に記載せず、必要な情報は院内の管理方法に従って扱います。
切り抜き・広告転用は、元動画と別に確認する
長い動画では前後に説明があっても、短く切り出すと条件が落ちることがあります。例えば、受診の流れを説明する動画から受付場面だけを抜き、別の誘導文を付ける場合、元の承認がそのまま新しい投稿の承認になるとは限りません。
切り抜きでは「残した説明」「削った説明」「追加したタイトル・投稿文」を並べて確認します。横型から縦型への編集では、画面の端にあった字幕が切れていないか、説明が読める時間が残っているかも点検します。広告へ転用するときは、配信先・誘導先・素材の利用範囲を含め、新しい公開一式として管理します。
公開後は、実際のスマホ画面で一度確認する
公開承認と公開後確認は別の工程です。投稿ツールのプレビューでは見えていても、実際のアプリでは概要欄が折りたたまれる、URLがリンクにならない、サムネイルが切れることがあります。公開URL、日時、版番号、確認者を記録し、利用者が見る表示で確認してください。
- タイトル・画像・本文が承認版と一致しているか
- 字幕が読めるか、音声と字幕がずれていないか
- 必要な説明の場所が分かり、リンク先に到達できるか
- 修正する場合、公開版と修正版の対応が記録されているか
問い合わせやコメントで説明の不足が分かった場合は、単発の返信だけで終わらせず、元の動画・説明文も見直します。何をいつ直したかを残すと、次の制作時に同じ確認漏れを減らせます。
よくある確認の迷い
概要欄に院内サイトのリンクがあれば、それで十分ですか?
一律には判断できません。投稿に必要な情報と、利用者が一連の説明として確認できる配置を、実際の掲載画面で照合してください。リンクの有無だけを確認項目にしないことが大切です。
字幕の誤字修正も全員に戻す必要がありますか?
院内で修正の種類ごとの再確認範囲を決めます。医学的な意味、条件、案内先が変わる修正は該当担当へ戻し、表示だけの修正でも最終公開版への反映を記録します。
制作会社にどこまで依頼するか、決まっていなくても相談できますか?
まず院内で確認できる範囲と、外部に依頼したい範囲を並べましょう。原稿整理、撮影、編集、投稿設定などの工程ごとに窓口を決めると、必要な支援を相談しやすくなります。
医療機関の動画制作・運用を相談する前に
相談時は、媒体、発信の目的、院内の確認体制、依頼したい工程、開始時期を整理しておくと話を進めやすくなります。料金・制作範囲は内容を伺って個別にご案内します。
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参照資料
資料確認日:2026年10月3日。担当分担・確認表・差し戻し例は編集部の提案です。
実践に向けて、次に確認すること
対象の商品・サービス、届けたい相手、公開する媒体を整理し、社内で用意できる素材と制作・運用を依頼したい範囲を書き出してみてください。
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