UGC型SNS運用

UGC風に撮るだけで終わらせない。使う場面が伝わる動画の企画と30秒台本の作り方

読了 5分
UGC風に撮るだけで終わらせない。使う場面が伝わる動画の企画と30秒台本の作り方

スマートフォンで撮り、手元を映し、話し言葉で字幕を付ける。それだけで、商品が伝わる動画になるとは限りません。見た目をUGCらしく整えても、視聴者が「自分ならどう使うか」を想像できなければ、商品説明は曖昧なままです。

企画の起点にしたいのは、誰が、いつ、何をする場面なのか。この記事ではSNS担当者や制作担当者に向けて、生活場面から企画を作り、30秒の台本と撮影指示へ落とし込む方法を紹介します。

利用者の投稿と、企業が制作するUGC風動画を区別する

この記事では、利用者が自発的に投稿するコンテンツをUGC、企業が利用者視点の演出で制作・依頼する動画をUGC風動画と呼び分けます。後者を、独立した第三者の自然な口コミに見せかけないことが前提です。

事業者が表示内容の決定に関与した投稿では、広告であることが一般消費者に明瞭に伝わる必要があります。消費者庁は「広告」「PR」などの表示方法を挙げていますが、表示全体で明瞭かどうかが判断のポイントです。消費者庁:ステルスマーケティングに関するQ&A

出演者が実際には使っていない商品について、「毎日使っている」と体験を語らせるのも避けます。商品の使い方を実演する構成なら、存在しない愛用歴を作る必要はありません。

企画は「人物・場面・動作・確認したい情報」の4項目で書く

たとえばタンブラーの動画なら、「通勤する人」「出発前の机」「バッグの外ポケットへ入れる」「サイズの収まり方を確認する」と整理できます。「便利な商品を紹介する」よりも、何を撮るかが具体的になります。

人物設定は、年齢や性別を細かく作り込むことが目的ではありません。片手がふさがる、荷物が多い、洗う時間が限られるなど、使う条件を明確にします。その条件と商品仕様が合っているかを確認したうえで、伝える論点を一つに絞ります。

利用場面、操作する手元、持ち歩きの場面をつなぐ構成例。AI生成による架空商品のイメージで、実際の使用記録ではありません。
利用場面、操作する手元、持ち歩きの場面をつなぐ構成例。AI生成による架空商品のイメージで、実際の使用記録ではありません。

30秒台本は、利用場面から詳細への案内までをつなぐ

次は、架空のタンブラーを題材にした編集部の構成例です。30秒が全ての媒体や商品に最適という意味ではありません。実際の台本では、商品仕様、出演者の経験、掲載面に合わせて調整します。

30秒台本の配分例。導入3秒、判断軸8秒、実演12秒、案内7秒。
30秒台本の配分例。導入3秒、判断軸8秒、実演12秒、案内7秒。

区間

映像

字幕・話す内容の例

役割

0〜3秒

出発前のバッグとタンブラー

「持ち歩く前に、ここを確認」

利用場面と見る理由を示す

3〜11秒

外ポケットと本体の大きさを並べる

「バッグのポケットに収まるサイズ?」

具体的な判断軸を示す

11〜23秒

実物を入れる、取り出す、フタを操作する

「入れやすさと、取り出す動きもチェック」

手順を省略せず見せる

23〜30秒

商品全体と寸法確認先

「寸法と取り扱いは商品ページへ」

次に確認する情報を案内する

この例では、密閉性や保温時間には触れていません。それらを伝えるなら、実際の仕様や適切な試験条件に基づく別の説明が必要です。持ち歩きの演出も、商品が対応する使い方の範囲に収めます。

撮影指示には、画角だけでなく「残す動作」を書く

撮影カットは、場面全体が分かる引き、操作が分かる手元、判断材料が見える寄りの3種類を基本に整理できます。毎回全種類を入れる必要はありませんが、寄りばかりで何をしているか分からなくなる状態は避けます。

  • 場面:机、バッグ、商品が同じ画面に入るカット。
  • 操作:取り出す前から取り出した後まで、動作のつながりが分かるカット。
  • 情報:寸法やパーツなど、判断に必要な部分が見えるカット。
  • 余白:字幕や広告表示が商品・手元を隠さない位置。
  • 音:声が聞き取れる状態。環境音やBGMで説明を覆わない。

台本に「フタを開ける」とだけ書くと、手が隠れて操作が見えないことがあります。「開ける前の持ち方から、外したフタを置くまで」と書けば、編集で必要になる動作が伝わります。使い方の難しさを隠すような省略にも注意します。

字幕は、映像で分からない情報を補う

手元を見れば分かる動作を、長い文章で重ねる必要はありません。字幕では、どこに注目してほしいか、使う条件は何か、詳細をどこで確認できるかを補います。一画面に多くの情報を載せる場合は、読める長さまで削るか、カットを分けます。

音を出さなくても主題が分かるか、実機で確認してください。ただし、重要な条件を音声だけ、または一瞬の小さな文字だけに置かないようにします。広告表示も、投稿文に記載すれば常に十分と考えず、掲載面での見え方を確かめます。

公開前に、体験・権利・商品情報の3点をそろえる

利用者の投稿を転載する場合は、投稿者の許諾、使用媒体、広告配信への転用、掲載期間、編集可能な範囲を確認します。撮影を依頼する場合も、出演者、音楽、背景に写るものを含めて利用条件を整理します。

次に、台本の感想が出演者の実際の体験と一致するか、商品説明が現行の仕様と一致するかを確認します。自然な話し方は残しても、事実確認まで曖昧にしないことが大切です。

最初の改善は、冒頭だけを変えて比較する

同じ本編に対して、「利用場面から入る案」と「確認ポイントから入る案」を作ると、変更点を追いやすくなります。ただし、通常投稿は同じ人へ同条件で届くわけではないため、結果の差をそのまま冒頭の効果と断定できません。

まず1商品について4項目の企画メモを作り、上の台本表に当てはめて撮影素材を洗い出してください。公開後の評価は、UGC型SNS運用の指標選びと改善テストで解説しています。

この記事について

編集:SIGNAL編集部。参照情報の確認日:2026年9月27日。構成・台本・チェック項目は編集部の提案です。サムネイルと写真風の本文画像はAI生成による制作イメージで、実在の商品・施設・利用者や導入実績を示すものではありません。

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SIGNAL編集部

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