AI商品動画の見積もり、どこを比べる?素材・カット・修正をそろえる依頼シート
この記事の目次
「AIで作れるなら、商品動画の費用はどこまで下がる?」。見積もりを取るときに知りたいのは、金額だけではありません。手元の写真で制作できるのか、商品の色やロゴが保たれるのか、修正はどこまで含まれるのか。同じ「動画1本」でも、依頼する作業が違えば、その金額が指す範囲も変わります。

この記事では、EC・SNSの商品動画を依頼する担当者に向けて、素材・カット・修正・納品条件をそろえて見積もりを比較する方法を整理します。末尾には、そのままコピーして制作会社へ送れる依頼シートを用意しました。市場相場を断定する記事ではなく、自社に必要な制作範囲を決めるための記事です。
「1本いくら」を比べる前に、完成物を同じ条件にする
例えば「15秒の商品動画」という依頼でも、支給写真に動きをつけて編集する案と、人物が商品を使うシーンを新しく作る案では、確認することが異なります。さらに縦型と横型の両方が必要なら、単に動画を切り抜くだけで商品の見せ方が成立するかも判断が必要です。
比較の単位は「生成した回数」より、最終的に受け取る動画の用途と内容に置きましょう。「1商品、縦型15秒、採用3カット、字幕あり、音源あり版と無音版」のように書けば、各社が同じ条件に対して回答できます。これは依頼の記入例であり、特定サービスの標準プランではありません。
比較する項目 | 依頼時に書く内容 | 見積もりで確認する点 |
|---|---|---|
掲載先・目的 | 商品ページ、SNS投稿、広告、LP。見た後にしてほしい行動 | 想定する掲載先に合わせた構成・編集が含まれるか |
商品と支給素材 | 商品数、写真の方向、ロゴ、寸法、使用場面の参照資料 | 不足素材の準備を誰が行うか |
尺と採用カット | 完成尺、採用する場面の種類、人物・背景の有無 | 構成案と生成前の確認が含まれるか |
編集・納品 | 画角、字幕、音源、無音版、冒頭の差分 | 納品ファイルの数・仕様、別編集の扱い |
確認と修正 | 社内確認者、修正の種類、公開希望日 | 含まれる範囲と追加作業になる条件 |
素材が足りないと、何を確認しづらくなる?
正面写真が1枚あるだけで、商品の裏側、内側、開閉の仕組みまで分かるわけではありません。AIが補って作った部分を実際の商品仕様として見せないために、制作前に確認できる資料を渡します。写真が少ない場合は、分かる範囲の見せ方から相談することもできます。
GoogleのProduct Studioの公式案内では、用途に応じた画角の選択、明瞭な商品画像の使用、生成後のプレビュー確認を勧めています。これは同ツールの説明であり、すべてのAI制作会社の仕様を表すものではありません。依頼時も、完成映像と照合できる商品資料をそろえると確認点を伝えやすくなります。
- コスメ:容器の色、ラベル、正式なロゴ、容量。光の演出を加える場合も、商品自体の色や文字を確認する。
- アパレル・バッグ:複数方向の写真、寸法、素材、金具、着用・持ち方の参照。人物との大きさや手と商品の接触を確認する。
- 食品・健康食品:パッケージ、内容物、正式な表示情報。見た目の演出と、商品の仕様や使用説明を分けて確認する。
資料がない箇所は「未確認」と書いて構いません。生成で補えるか、実物の写真や映像を追加した方がよいかを制作前に相談します。具体的な生成から検品までの手順は、商品写真からAI動画を作る制作手順を参照してください。
尺だけでなく、採用するカットを決める
見積もり段階では、カットの役割を短く書きます。例えばバッグなら「全体の形が分かる」「人物が持ったときの大きさが分かる」「素材と金具の質感が分かる」の3場面です。同じ商品でも、人物が歩くシーンと商品だけの寄りでは、必要な参照素材と採用基準が変わります。
生成した候補数と、完成動画に採用するカット数は別です。候補をすべて納品するのか、検品を通った場面を編集して納品するのかを確認します。生成結果が必ず採用できることや、希望した動作が1回で完成することを前提にしない方が、進め方を共有しやすくなります。
コスメ・アパレル・食品で何を優先して見せるか迷ったら、商品カテゴリ別の動画設計で目的を整理してから、必要なカットを選びましょう。
「修正可能」だけでは足りない。何を変える修正かを分ける
字幕の位置を変える修正と、人物・背景・商品の動きを作り直す修正は、同じ作業ではありません。見積もりでは、回数に加えて、どの段階で何を変更できるかを確認します。以下は相談時に使う整理例で、KASANEや他社の契約条件を定めるものではありません。
段階 | 確認・修正の例 | 先に確認する条件 |
|---|---|---|
構成案 | 訴求、場面の順序、カットの役割 | 構成を了承した後の変更をどう扱うか |
参照画像・生成カット | 色・ロゴ・形、人物の持ち方、商品の大きさ | 商品再現の不一致と、新しい演出への変更をどう分けるか |
編集後 | 字幕、順序、音量、無音版、冒頭の差分 | 編集修正と再生成、別動画の追加をどう扱うか |
社内確認者も決めておきます。EC担当者が画角を確認した後で、ブランド担当者から商品色の変更指摘が入ると、同じ映像を再度確認することになります。商品の正確性を見る人、表現を了承する人、最終公開を決める人の意見をまとめて渡せるようにすると、制作会社側も対応範囲を整理できます。
SNS投稿とLP掲載では、納品条件を分ける
SNS投稿用には音源付き、LP用には無音でループ再生する素材が必要、という場合があります。BGMの有無だけでなく、縦横比、字幕の位置、ロゴの表示、終わり方も先に伝えます。縦型の映像を横型にする場合、人物や商品が切れないかを別途確認します。
音源は、使用する媒体・広告への使用・地域などを確認します。例えばTikTokのCommercial Music Library公式案内は、TikTok向けの地域・掲載面を選んで楽曲を探す手順を示しています。この説明だけで、同じ楽曲を他のSNSや自社LPでも利用できるとは判断できません。複数の場所へ載せるなら、その利用条件を制作前に共有します。
「動画1本」の見積もりに、画角違い、無音版、字幕違い、冒頭違いがどこまで含まれるのかを確認してください。必要な差分をまとめて依頼し、後から増える可能性があるものは分けて記載します。
見積書に金額しかないときに、聞くこと
条件が不明な項目は、その場で「含まれていない」と決めつけず、各社へ同じ質問を送ります。安さ・高さを評価する前に、必要な完成物が同じ範囲で受け取れるかを確かめるためです。
- この金額で、構成・素材準備・生成・検品・編集のどこまで対応しますか。
- 納品する動画の数、尺、画角、音源・字幕の有無を教えてください。
- 商品再現の不一致が見つかった場合と、了承後に演出を変更する場合の扱いを教えてください。
- 追加費用が発生する条件と、その前に相談・見積もり確認ができるかを教えてください。
- 社内確認の日程を含めて、公開希望日に対応できるかを教えてください。
回答を「含まれる」「含まれない」「条件付き」「未回答」の4つでメモすると、金額以外の違いを見つけやすくなります。合計額の比較は、必要な作業と納品物がそろった後に行います。
コピーして使える、AI商品動画の見積もり依頼シート
分からない項目は「相談したい」と書いて送れます。下記の尺・カット数は固定の推奨値ではなく、記入欄です。
会社・ブランド名:
商品名/商品数:
掲載先:商品ページ/SNS投稿/広告/LP/その他
目的:誰に、何を伝え、どこへ進んでほしいか
支給できる素材:写真/ロゴ/寸法・仕様/使用動画/その他
不足・未確認の素材:
変えてはいけない箇所:色/形/ロゴ/ラベル/サイズ/その他
完成尺/画角:
採用したい場面:商品全体/質感/着用・使用/その他
人物・背景の希望:
編集・納品:字幕/音源付き/無音/画角違い/冒頭違い
社内確認者と確認日程:
公開希望日:
相談したいこと:
確認したい条件:対応範囲/修正/追加費用/利用条件素材がそろっていなくても、制作範囲から相談できる
KASANEは、EC・SNS向けの商品動画制作を案内しています。公開している料金の入口は1本50,000円〜(税別)です。制作範囲と詳細料金は、問い合わせ後の打ち合わせで案内します。この最低価格だけで、人物を含む表現や複数の納品版などがすべて含まれるとは判断しないでください。
手元の商品素材と掲載先を整理できたら、KASANEの相談フォームから送れます。未確定の項目はそのまま相談できます。投稿者の語りや使用感を中心とした動画を検討している場合は、UGC動画制作の発注ガイドも判断材料になります。
依頼シート・比較表はSIGNAL編集部による整理です。制作費の相場、成果、対応日数を示す実測データではありません。公式資料の確認日:2026年10月4日。
実践に向けて、次に確認すること
対象の商品・サービス、届けたい相手、公開する媒体を整理し、社内で用意できる素材と制作・運用を依頼したい範囲を書き出してみてください。
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